つのだひでお(角田 秀穂)|衆議院議員|公明党
つのだひでお(角田 秀穂)|衆議院議員|公明党

特にこの2、3年、船橋市や船橋市を所管する市川児童相談所への子どもの虐待相談は著しく増加しています。

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児童虐待防止は社会が正面から取り組まなければならない問題であり、自治体にとっても緊急の対応を要する極めて重い課題となっています。

9月議会では、市独自の児童相談所の設置の必要性を訴えるとともに、当面、市の支援体制の充実を早急に図るべきとの立場から現在、別組織で行われている母子健康手帳の交付や、乳幼児健診、保健師による訪問などの業務を児童虐待防止や保育など子育て支援の業務と一体的に行うように組織の見直しを行うよう提案しました。

つのだ:虐待相談の増加に加え、継続して関わらねばならないケースも増加している現状に対応して、さらなる体制の充実を早急に図るべきと考えるがどうか。

児童相談所が関わらねばならないほど深刻な事態になる以前に、その芽を摘み取るための早期の対応をいかに図ってゆくかが、地元自治体に求められている。近年、虐待防止のプログラムが国内でも実施されるようになり効果を上げているとの報告もある。有効な手立ては積極的に取り入れるべきと考えるが、本市の取り組みはどうか。

答弁:家庭児童相談室の増員を図ってきたが、依然として通告件数は増加しており、継続して関わっている世帯数も増えていることから、家庭児童相談室の増員について関係部局と協議している。

児童虐待防止のためのプログラムについては、今年度は2つの事業を予定している、一つはペアレンツサポートグループ(PGS)という事業で、子どもとうまく関われないという悩みを抱える親同士が話し合える機会を設け、悩みを話したり、他の親の話を聞くことが共感を呼び、孤立化を防ぐことで虐待防止や回復につなげる事業。もうひとつは、コモンセンスペアレンティング(CSP)という事業で、言葉でのやりとしができる3歳以上小学校高学年までの子どもの保護者のうち、子どもの叱り方や対応など、子どもとの関係調整が必要な保護者を対象に、暴力や暴言を用いずに子どもを育てる方法を専門の講師が伝え、虐待の要望や回復につなげる事業である。

つのだ:児童虐待の早期の気づき、早期の支援のため妊娠から出産、子育てを一貫して見守り、必要な支援を行うようにするためには、現在、健康部が所管している母子保健業務を子育て支援部が担うようにすべきではないか。

答弁:妊娠から出産、育児に至る一連の母子保健事業の中で、虐待の未然防止とともに、早期発見•早期対応に努め、必要なときには関係課、関係機関とともに速やかに連携している。今後についても母子保健と子育て支援部は、車の両輪のように一体となって活動を展開することが大切で、一掃の連携を図ってゆく。

つのだ:いま、市としてできること、考えねばならないことは、児童相談所が乗り出さなければならない深刻な事態に発展する以前にいかに支援を講じて虐待を防止するかということだ。そのための最前線の役割を担えるのは母子保健の部門であり、そこで把握された支援の必要な家庭に対して機動的、効果的に支援を講じてゆくためには、地区担保健師だけではなく、場合によって保育士や臨床心理士など専門職のチームによる関わりも必要だ。こうしたことからも、保健、福祉が一体となった取り組みが求められており、その必要性はこれから益々高まってくるし、組織的に一体にできないという理由もよく分からない。

 別組織でも連携を強化すればよいというが、一般論として自治体の規模が大きくなるほど密な連携というものは取りづらくなる。これまで本市の状況を眺めてきたなかでも連携ということは口で言うほど易しいことではない。

 いま、早急な対応が求められている課題に対し、どうすればよいかを考えた際、組織の見直しも必要との思いで提案した。組織については現状でよいとするならば、著しく増加している児童虐待に対して具体的にどのような手立てを講じてゆくのか、在宅の子育てに対する支援についてはどうか、合わせて説明してもらいたい。

つのだ ひでお

つのだ ひでお(角田 秀穂)

  • 略歴

  • 1961年3月 東京都葛飾区生まれ。

  • 創価大学法学部卒業。

  • 上下水道の専門紙・水道産業新聞社編集部次長を経て、1999年から船橋市議会議員を4期、2014年から2017年まで衆議院議員を1期務める。2021年10月2期目当選。

  • 社会保険労務士。