船橋市内の刑法犯認知件数は、平成7年から増加の一途をたどり、平成15年には過去最高の約17,800件に上ったが、町会・自治会の自主パトロールなど地域の防犯意識の高まりもあって、16年は前年に比べ約3,600件、割合にして2割という大幅な減少をみた。17年もさらに1割以上の減少と、市内の犯罪発生件数は着実に減ってきている。

しかしながら、犯罪には至らないものの、子どもを狙った不審者情報は船橋においても後を絶たない。

こうした状況を受け、地元の小学校区においてもPTAの方々が危険箇所、注意箇所のチェックを行なった。その結果、防犯・交通安全の面から数多くの改善すべき箇所が指摘されると同時に課題も浮かび上がった。

改善すべき箇所として指摘されたものは概ね『暗い』『狭い』『見通しが悪い』の3種類に大別できる。

まず『暗い』。この対策としては防犯灯の増設ということのなるのだが、問題は町会・自治会のエリア外になっている空白地域だ。船橋に限らず多くの自治体では、防犯灯(夜間照明)の設置は町会・自治会に対する補助金という形で進められている。したがって町会・自治会が未結成の地域では防犯灯の設置・維持管理は全額自前でやらなければならない。「有形・無形で行政に協力してくれている町会・自治会に行なっている補助を、そうでないところに対しても行なうことはかえって公平を損なう」という行政側の言い分も確かに理解できる。しかし、子どもを犯罪から守るために行政の態度は本当にこれでよいのか、もう一歩踏み込んで議論する必要があると思う。

次の『狭い』。狭い道を広げるためには沿道の住宅のセットバック、すなわち財産権に絡む問題が生じてくる。狭いながらも子どもの安全を守るための方策、例えば看板設置や路面表示、車を減速させるための工夫など、地域の実情に応じた効果的な対策のメニューづくりを行政においてもさらに研究する必要があろう。

最後の『見通しが悪い』。下の写真は具体的に「見通しが悪い」と指摘された箇所。周囲から見の通しが利かず、鬱蒼と茂る薮の伐採が必要と指摘された箇所だ。薮が生い茂る箇所が民有地ならば所有者に伐採を求めてゆくことになる。

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こうした地域の危険箇所点検の感想として上がった声は、総じて子どもが地域を歩いている時間帯(特に下校時)に人目がない。子どもを見守る目が少ないということだった。

子どもたちを守るために必要なことは、危険箇所の点検もさることながら、何よりも子どもたちを見守る目を地域でいかに増やしていくことか、このことを行政と地域が協調しながら考えてゆくことを第一に考えてゆかねばならないと感じている。

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注意箇所として指摘された住宅街の一角。昼間人目がないという点では危うさは同じということ。

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