★市主体で宅地等に浸透マス設置、地元説明経て27年度から事業着手へ★
昨年の10月15日から16日にかけて、台風26号による記録的な豪雨により、船橋市内でも20数年ぶりという大きな被害が発生しました。特に被害が集中した飯山満川流域の雨水対策について、河川整備に時間がかかることから、川沿いの住民が少しでも早く安心して暮らせるようにするため、雨水が河川に流出するのを抑制する雨水浸透対策の積極的な推進を求めました。これに対して市は、流域の住宅等に市が主体となって雨水浸透マスを整備する事業を実施する考えを示しました。26年度に対象地域の住民説明を行い、27年度から整備に着手することにしています。
雨水浸透マス、は屋根に降った雨水をマスの側面 等に空いた孔から地中に浸透させるととで、短時間で河川に流出する雨水を抑制して浸水被害の軽減を図るものです。一般に1ヘクタールあたり20個から40個設置されれば流域全体で効果があるとされています。市では飯山満川流域の中で浸透マス設置で効果が期待出来る地域(下の図で赤や黄色を中心とした区域)で希望する住民の住宅へ浸透マス設置を進めてゆく方針で、26年に地元説明を行い、27年度から事業をスタートさせたいとしています。なお、市が直接施工するか、設置費用を全額補助するかなど整備の具体的な方法については今後検討することにしています。
つのだ:前議会で質問した際の答弁にもあったように「飯山満川は下流の2級河川部分の整備が治水対策の基本」となるが、2級河川部分については、県が計画の見直し中とのことであり、具体的な計画内容が全く見えない中で、効果的な治水対策を講じることが出来るのか、疑問がありる。その一方で、昨年の台風26号で飯山満川流域に被害が集中しており、沿川の住民が安心して暮らせるために水害対策の積極的な推進は待ったなしの課題だ。もちろん治水対策の根幹となる2級河川区間の河川改修のパースアップを今後も県に働きかけて頂くことはいうまでもないが、それに加えて市としても流域の貯留・浸透機能の強化にもっと力を入れてゆくべきと考える。このことについて、新年度以降、特に飯山満川流域ではどのように取り組んでゆくのか。例えば、雨水流出抑制策の一つとして、新年度は雨水浸透ます設置に対する補助金額を引き上げることとしているが、これだけでは、雨水流出抑制が短期間で達成出来るとは思われず、より戦略的な取組みを行って頂きたいが、こうしてことも含めて、具体的にどのような対策を講じてゆくのか。
答弁:現在策定中の河川全体計画では河道整備の他に、流域対策として貯留浸透施設による効果を位置づけている。現在も市民の協力による雨水浸透ます設置費の補助事業を行っているが、飯山満川のような流末の河道整備に時間がかかる流域で早期に効果を発揮させる必要があることから、市が主体となった浸透ます設置事業が必要と考えている。このため平成26年度に地元住民の理解を得るため、PRや説明会を開催して、27年度以降に事業着手する計画でいる。
つのだ ひでお(角田 秀穂)
略歴
1961年3月 東京都葛飾区生まれ。
創価大学法学部卒業。
上下水道の専門紙・水道産業新聞社編集部次長を経て、1999年から船橋市議会議員を4期、2014年から2017年まで衆議院議員を1期務める。2021年10月2期目当選。
社会保険労務士。