6月議会の一般質問では、人工呼吸器や在宅酸素など在宅で医療機器を使用している市民への支援、計画を見直すことになった飯山満土地区画整理事業について質問しました。概要をご報告します。
つのだ:3月に実施された計画停電は、市民生活にも極めて大きな混乱をもたらした。この計画停電は終わったわけではなく、現状はあくまでも「原則不実施」。
4月7日夜に発生した東日本大震災の余震と思われる地震の後、東北電力管内の地域が停電となっている時間帯に、山形県尾花沢市で人工呼吸器と酸素濃縮装置を使用中の患者が死亡するという事態が発生したことを踏まえ、厚生労働省は計画停電に係る在宅医療患者への対応についてと題して各都道府県に対して、医療機関や訪問看護ステーションに対して、人工呼吸器のバッテリーの持続時間と作動の再確認、酸素濃縮装置を在宅で使用している患者に対し、必要な酸素ボンベが配布されているかの再確認、人工呼吸器や酸素濃縮装置を使用している患者に対する停電時の対応の周知などを徹底するよう事務連絡を行った。
難病や呼吸器疾患で、人工呼吸器、酸素濃縮装置などを在宅で使用している患者は年々、増えている。停電が起きれば酸素の吸入ができなくなり直ちに命の危険にさらされることになる。予備のバッテリーや酸素ボンベがあれば2〜3時間の停電は何とか凌げるといわれるが、義務づけられているわけでも何でもないので、そのような備えをしているかどうかも、患者によってまちまちという状況だ。いずれにしても、在宅で人工呼吸器や酸素濃縮装置、また、たんの吸引器を使っている市民にとって停電は命にかかわることであり、これからも計画停電が実施されるかもしれないというなかで、非常に不安な生活を強いられている。
市では人工呼吸器や酸素濃縮装置等の在宅医療機器を使用している市民をどのように把握しているのか。3月の計画停電実施の際に患者に対してどのような対応をとったのか伺う。また、再び計画停電が実施された場合にどのように対応するのか。
答弁:3月13日に東京電力が翌日からの計画停電の実施を発表したことから、職員6名を緊急召集し、14日午前3時頃まで、市内の居宅介護支援事業所138カ所、及び小規模多機能型居宅介護事業所7カ所に直接電話し、人工呼吸器等、在宅医療機器を利用している人がいないか、いる場合は、どのように対応するのかを調査するとともに医療機器利用者には、緊急入院や停電実施前の病院への通院、バッテリーや予備の酸素タンクを確保する等、安全に万全を期すよう依頼した。また、FAXによる詳細な調査を並行して実施した結果、医療機器利用者76名全員の安全を確認した。
再び計画停電が実施された場合、既に東電から発電機を借りたり、手動式のたん吸引機を購入している人もいる。計画停電により影響を受ける在宅の療養者については、対応方法について家族と協議済みであり、不足の事態に備えている。
つのだ ひでお(角田 秀穂)
略歴
1961年3月 東京都葛飾区生まれ。
創価大学法学部卒業。
上下水道の専門紙・水道産業新聞社編集部次長を経て、1999年から船橋市議会議員を4期、2014年から2017年まで衆議院議員を1期務める。2021年10月2期目当選。
社会保険労務士。