海老ヶ作遺跡の損壊を教訓に150310bunnkakai2

昨年(2014年)、私の地元で、過去の調査で学術的にも極めて重要とされていた縄文時代の貝塚のある大型環状集落の遺跡が、民間の宅地開発によって損壊されてしまったという出来事がありました。

開発に係る事前審査の申請が提出された段階で、市の確認調査で、環状集落の一部を構成する遺構、遺物が多数出土し、状態も良好であったことから、文化財保護法に基づき、記録保存のための発掘調査を開発業者側に指示しましたが、業者は発掘調査の費用負担を拒否して、最終的に調査が行われないまま工事着手され、貴重な遺跡が失われてしまいました。

現行の文化財保護法は、どこまでが事業者が負担すべき費用なのか、明確な基準がありません。さらに、開発業者が発掘調査の指示に従わなかったとしても罰則などもないことから、結局、それ以上の遺跡保存のための手だてというものがなかったために、貴重な遺跡が失われることになってしまった。

今後、このようなことが繰り返されないためにも発掘費用に対する財政支援の充実などを求めました。

つのだ:平成十一年の地方分権一括法による保護法改正で、埋蔵文化財行政が基本的に地方公共団体の自治事務となって、運用に当たる地方公共団体、このケースでは市だが、保護法の曖昧さ、限界に苦慮している現状がある。

埋蔵文化財は国民共有の財産であることに鑑み、費用負担のあり方の明確化や、より実効性のあるものとするために、発掘費用に対する補助など財政的な支援の充実ということも必要だと考えるが、いかがか。

答弁:文化財保護法上、埋蔵文化財の件でございますけれども、埋蔵文化財に係る業務は地方公共団体が行うというふうにされているところ。したがって、開発事業に伴って、埋蔵文化財の記録作成のための発掘の調査というものは、当該事業者によります費用負担のもとに主に地方公共団体が担って、それに対して、国は、開発事業者が零細の場合など一定の場合に経費の一部を補助している。

海老ケ作貝塚の件につきましては、この経費負担をめぐりまして、開発事業者と船橋市との調整がうまくいかず、結果として、発掘調査が行われることなく遺構が破壊されてしまったということはまことに遺憾なことだと考えている。

文化庁としては、今後このようなことが決して起きることのないよう、先ほど申し上げた開発事業者の費用に対する国庫補助をしておるわけだが、この国庫補助の充実を含めて、埋蔵文化財調査に係る地方公共団体への支援の充実に努めてまいりたい。

議事録(予算委員会分科会=2015年3月10日)

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