介護保険料は3年に1度見直しされます。このことは、一旦決めた保険料は3年間は変えられないとうこを意味します。現在、来年度から3カ年の介護保健事業計画の策定作業が進んでいます。このなかで来年度以降の介護保険料の検討も行われていますが、現時点で保険料の改定率は全体で12%程度の値上げになる見通しです。12月議会では保険料の設定にあたっては、特に低所得の年金生活者に配慮することを求めましたが、その背景について少し述べたいと思います。

グラフは、70歳で配偶者(70歳、収入なし)と2人暮らし、収入は年金のみ、住まいは賃貸住宅。税金は住民税と所得税、社会保険料は国民健康保険料と介護保険料というケースの世帯の可処分所得が平成17年からどのように推移してきたかを試算したものです。横軸に年金収入、縦軸に年金収入から税金と社会保険料を引いた可処分所得を取っています。一番手前に生活保護に該当するかどうか大まかな目安を示しています。年を追うごとに可処分所得は減っています。

 平成18年に可処分所得が減ったのは、平成18年度の税制改正で、公的年金控除額が引き下げられた結果、年金生活高齢者の負担が増え、その分、可処分所得が減ったことなどによります。この際、最も大きな影響を受けたのは、それまで非課税であったものが課税になったことにより、それに引きずられる形で介護保険料まで段階が上がって、保険料負担まで増えてしまった層でした。 船橋市の場合、このモデルでは年金収入が266万円以下の世帯が該当しますが、ただ、負担増のうち増税による分は4分の1にしか過ぎませんでした。一方で、介護保険料の負担増分が半分以上の実に55%を占めていました。もとより、介護保険料の負担増は、介護保険財政上の要請でもなんでもなく、単に税制改正に引きずられた結果、負担増になってしまったもので、何とか救済措置はとれないものかと当時、訴えましたが、介護保険料は3年の計画期間の中で定めているもので、途中で改定することはできない、という返事でした。

つのだ:介護保険料というものは、市が設定する料金等の中で最も融通が利かない性格をもったものといえる。こうしたことも踏まえて向こう3年の間に特に年金生活者を取り巻く環境がどのように変わってゆくのかということにも想像を巡らせて介護保険料の設定を考えて頂きたい。現時点で、向こう3年の間に起こりそうな変化を考えてみると、まず、いまの政府は年金の支給額の特例水準、本来より高いままになっている部分を3年から5年かけて引き下げると言っている。さらに、消費税を上げるということも言っている。消費税については4年間は議論もしないというのが国民に対する約束だったと思うが、2年しか経っていないのに上げると言っている。決まったわけではないが、実施されれば、最も影響を受けるのは所得の少ない層だ。介護保険料については、今後、作成委員会で具体的な検討が行われた後に、最終的には市長が案を示すことになるが、いま述べたことも勘案して、極力、低所得層の負担増を避ける保険料設定を心がけて頂くことを要望する。

ページ上部へ