新年度予算に反映された主張〜家族介護用品支給事業の要件緩和〜

船橋市では昨年度まで住民税(市県民税)本人非課税の方(要介護度4・5)に対して介護用品(おむつ)支給事業を実施していました。対象者には月額6,250円を限度に介護用品を支給するもので、17年度の利用実績は625人。これは船橋の実施している高齢者在宅福祉サービスのなかでも緊急通報装置貸与事業に次いで利用者が多い事業、即ち必要性の高い事業です。

上のグラフは税制改正に伴って年金生活の高齢者世帯の可処分所得が平成18年度から20年度までどのように推移するかを試算したもの。横軸の数字は年金収入額(円)、縦軸の数字は年金収入額から税金と社会保険料を払った後に手元に残る可処分所得額(円)を示しています。試算の前提としたケースは(1)今年1月1日時点で66歳以上で配偶者(70歳未満、収入なし)と2人暮らし、収入は年金のみ、住まいは賃貸住宅(2)税金は住民税と所得税、社会保険料は国民健康保険料と介護保険料。上のグラフでは一番右の収入(267万円)の世帯のみが市県民税課税で、それより左はすべて17年度は非課税です。したがって介護用品(おむつ)支給事業の対象でした。

税制改正により、17年度までは本人非課税で介護用品の支給を受けられていた方が、課税になってしまうことによってこのサービスを受けられなくなってしまうことがないよう船橋では支給の要件を見直し、平成18年度は住民税の課税要件を12,000円以下の方まで対象とする。19年度は25,000円以下、20年度は37,000円以下と段階的に緩和することとしました。しかし、この要件が本当に妥当なのかどうかを丹念に検討した結果、上のグラフに矢印で示しましたが、船橋の設定した要件では昨年度までは対象となった方が18年度、19年度には対象とならないというケースが生じることが分かりました。しかもグラフを見ていただければ分かる通り、収入は多いにもかかわらず、可処分所得はより収入の低い世帯よりも少ない、すなわち可処分所得が逆転している層が福祉サービスも受けられなくなってしまいます。

船橋の設定した税額要件では不公平が生じることを昨年9月議会で指摘、要件の大幅な緩和を主張しました。

この結果、平成19年度からは要件を見直し、当初の住民税額25,000円以下から65,000円以下へと対象要件が大幅に緩和されました。また、同様の理由から要件の見直しを主張していた高齢者住宅整備資金助成事業(在宅高齢者のため、手すりの設置や段差解消スロープの設置などの住宅改造資金を助成する事業)についても、対象となる要件が住民税額20万円以下から32万円以下へと緩和されより多くの方が利用できるようになりました。

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