本日(11日)、本会議の質疑に立ちました。

今回は(1)精神障害者への支援(2)発達障害児の支援〜新年度から実施の感覚統合療法と今年度から実施のペアレントトレーニング〜(3)新年度から発足する新組織・療育支援課—などについて質問しました。以下、質疑の概略をご報告します。

■精神障害者への支援■
つのだ:平成19年3月末の精神通院医療の申請実数は4,750人、これが今年度は約6,000人に達する見込で、本市においても精神保健福祉の充実の必要性は高まっている。心の病に苦しむ方は、家から一歩外へ踏み出すにも大変な困難を伴うことが多いほか、サービス利用も治療との並行となることなどからコンスタントに通うことが難しい。そうした方への支援のあり方としては、例えば作業所なども小規模で良いから、できるだけ通いやすいところに開設されていることが望ましいが、本市の現状を眺めた場合、そうした基盤がまだまだ貧弱であり、作業所等を開設しやすい環境を整えてゆく必要があると考る。小規模作業所への補助制度は年間の利用者人数に応じて運営費や家賃の補助などが行なわれる仕組みになっているが、精神障害者への支援を充実するためにも要件の見直しを行なうことによって少なくともサービス提供基盤を整備しやすい環境を整える必要があると考えるがどうか。

答弁:本市では精神障害者共同作業所に対して運営に係る補助と家賃補助をいずれも年間通所延べ人数などに応じて三つの階層に区分して補助している。今後、市民のニーズや近隣市の動向を見守ってゆきたい。

つのだ:近隣市の動向を見守るとういうなら、隣の市は通所人数による区分は設けず一律に補助を行なっており、金額も船橋を上回っている。地域に作業所を作りやすい環境を整えるため早急に改善して欲しい。また、精神障害者福祉について現在の船橋市の体制は所管が複雑に分かれており大変分かりづらい。同じ精神障害者への支援に対する所管が複雑に分かれているということは、施策全体に対する責任が不明確、あいまいになってしまい、当事者の要望が行政に反映されにくくなる。結果として障害者本人が谷間に置かれる危険性が高いということを指摘した上で、現在実施している事業についてあくまでも利用者の視点から検討を加え、整理すべきものは整理することを求める。

■発達障害児の支援〜感覚統合療法とペアレントトレーニング〜
つのだ:昨年の3月議会で、軽度発達障害など発達に何らかのつまずきのある子どもの実態が近年徐々に明らかになりつつあり、それに伴ってこうした子ども達への早期からの支援の必要性が指摘されていることを踏まえ、発達障害児への治療アプローチのひとつである感覚統合療法について、本市の場合は子ども発達相談センターに必要となる器具をはじめ実施に必要な環境がほぼ整っており、感覚統合療法に精通した作業療法士さえ確保できればすぐにでも行なうことができる状況にあることから、施設の有効活用の観点からも実施を提案させていただいた。実現に尽力した関係者の方々に感謝する。その上で初年度は対象者、人数、対象年齢についてはどのように考えているのか。また、参加者の募集方法、周知についてはどのように行なうのか伺う。

答弁:学習障害や自閉症などの発達障害に有効とされていることから、これらの障害を持つ子どもを対象に考えている。対象年齢、人数については就学前の幼児を対象に指導者と1対1の関係で行ない、1日に3〜4人程度、年間で延べ30人程度を見込んでいる。募集方法、周知については、まず募集に当っては感覚統合療法が有効な子どもの見極めをどのように行なってゆくのか検討する必要がある。また、療法を実施するなかで子どものウイークポイントも見えてくることから、保護者に対しても非常にデリケートなメンタルサポートが必要になることから、初年度についてはメンタル面のサポートが比較的容易な「こども発達相談センター」の相談業務を利用している保護者の中から募るほか、学習障害児や自閉症児の保護者の団体等に呼びかける方法も検討している。

つのだ:今年度にやはり子ども発達相談センターを会場に実施されたペアレントトレーニングについて。ペアレントトレーニングは、ADHDなど発達につまずきのある子どもを育てる親に焦点を当てたプログラムで、子どもの特質を理解したうえで、ではどのように接すればよいのかを考え、より良好な親子関係を築くための技法として考案されたものだが、本市において実施したペアレントトレーニングについて、今年度の事業についてどのように評価しているのか、また、来年度以降の計画について伺いたい。

答弁:昨年9月から11月までの期間で実施した。参加した保護者は15名で、5名づつ3班に分かれ、講義と実践指導などのカリキュラムで実施した。最終日に実施したアンケートでは概ね良好な評価を得たと考えている。「大変に参考になった」「同じような悩みを抱えている人と話ができたことが良かった」「子どもの困難な行動が理解できた」「参加者の表情が回を重ねるごとに明るくなった」といった意見が寄せられた。保護者と子どもの生活を改善するという本来の目的が達せられたと考えている。来年度も発達障害児の重要な支援施策として、引続き実施してゆきたい。

つのだ:日本において早い段階からより効果的なプログラム開発に取り組み続けている猪飼ユリアさんは、「プログラムを作成するうえでいちばん難しいと感じたのは、日本の家庭でどのようにトレーニングを行なってゆくかでした。日本とアメリカでは育児の習慣も社会環境も違うところが多いので、アメリカで生まれたペアレントトレーニングのプログラムを日本に定着させるには、日本の家庭向けに変えてゆくことが絶対に必要でした。(中略)ペアレントトレーニングは、我が子によい注目を注ぐこと、すなわち『ほめる』ことから始まりますが、日本人は自分のこどもをほめることがあまり得意ではありません。英語では『Good!』で済むことでも、日本語だと難しい。実際、トレーニングをはじめたばかりの受講生の多くは『うちの子どもはほめるところなんか何ひとつありません』とうなだれ、10回ものセッションを続けていけるだろうかという不安にとらわれます。そんな受講生の気持が痛いほど分かり、ほめ方ひとつにとってもアメリカと日本の違いを感じながら、プログラムを作っていきました」と語っている。日本の家庭での子育てに適した手法の開発に向けてペアレントトレーニングはまだまだ試行錯誤の段階である。発達につまずきのある子ども育てる親にとってより有効な支援が講じられるよう、専門家の意見も聞きながら内容の充実を目指して欲しい。

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